ブルーストーン採掘場

ボードゲームやらなんやかんや。

「ボドがたり!」に参加してきました

2015年12月5日(土)、江戸川区総合文化センターで行われた、ボードゲーム好きの編集者きゅんさん主催の「ボドがたり!」に参加してきました。
 
 
詳しくは上記ブログを見ていただけばおわかりになるかと思いますが、簡単に言うと「ビブリオバトル」のボードーゲーム版です。各自自分の好きなボードゲームについて5分でプレゼンテーションを行います(プレゼン後、若干の質疑応答もあり)。その後、どのプレゼンが一番良かったか、目をつぶって挙手することで投票し、MVPを決定する、というものです。一通りプレゼンが終わってMVPを決めた後に、実際にそのゲームで遊んでみよう!!というのがこの企画のミソですので、「どのプレゼンが一番良かったか」=「どのゲームで一番遊びたくなったか」という観点でみなさん見ていたものと思います。
 

 今回は、二部構成で

第一部
  • おみ さん:ハイパーロボット
  • 美夏 さん:S-EVOLUTION
  • しの さん:クーハンデルマスター
  • まさのぶ さん:THE GAME
 
第二部
  • 起き上がり法師 さん:けもぱに
  • ぷらとん さん:ユニオンパシフィック
  • さかもと さん:フレッシュフィッシュ
  • 翔 さん:ドラスレ
 
というエントリーでした。各自5分という短い持ち時間ではありますが、トークのみの方から、フィリップを用意したりiPadでカードの説明をしたりといった工夫を凝らしたプレゼンまで、いろいろと。みなさんそれぞれのゲームに思い入れたっぷりで紹介するというスタンスは共通していて熱いプレゼンばかりでした。ゲームの概要を伝えつつその魅力を語らなければならないので、短い時間だったこともあいまって、必然的にプレゼンターがどんなゲームだととらえていて、どの部分に魅力を感じたかをピンポイントにあぶり出すことになっていたのがとても面白かったですね。今後も続けていきたいということなので、機会があれば是非自分もプレゼンしてみたいところです。同じプレゼンターによる違うゲームの紹介や、逆に同じゲームを複数のプレゼンターが紹介するなんてのもあると面白いなー、とか思ってみたり。
 
第一部のMVPは、まさのぶさんの「THE GAME」。数字を降順もしくは昇順に並べるだけのシンプルな協力ゲームという基本は当然おさえているものの、ルールのキモである「10ちょうどでバックする」という部分はあえて説明しないという大胆さには驚きました。その分、コミュニケーションが重要で楽しい!!という部分に焦点を絞ったプレゼンテーションになっていて、流石と唸らされました。そのあたりが上手くハマってのMVPだったように思います。
 
第二部のMVPは翔さん推薦の「ドラスレ」。奇しくもこちらも協力ゲームだったのですが、RPGチックなゲームなので思い入れとなりきりが大事!!という一貫性が素晴しかったです。とにかく難易度は理不尽な難易度だけれども、それだけに成功した時の達成感がたまらない!!ということが強調されていたので、思わず「理不尽をどうやって乗り越えるのですか?」と質問してしまいました。その答が「愛です!!」だったのには皆さん大爆笑でしたが、実際その通りでもあるのでしょう。
 
以下、自分が遊んだゲームを。

・クーハンデルマスター

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元々の「クーハンデル」は結構好きで持っていたのですが、可愛い絵柄のカードゲームの割にそこそこ長くてくたびれるのであんまりやってもらえないのが玉にキズで、ここしばらくはやっていなかったタイトルです。数年前に「クーハンデルマスター」として再販されていたのを最近知り、どのあたりが変わっているのかなーと気になっていたので丁度良い機会でした。また、しのさんのプレゼンのポイントも、「全然勝てないのがすごく悔しいんです!!でもその悔しいところがすごく楽しいんです!!」というところに集約されていたので「我が意を得たり!!」という気分でした。 実際に遊んでみると、「クーハンデル」のルールと醍醐味はほとんどそのまま。若干増えた特殊カードとそれにまつわるルールが、「お金カードの手持ち枚数が少ないと圧倒的に不利」という弱点をある程度緩和してくれていて、なるほどこれは良い改良であると感じました。そしてやはり久々の「クーハンデル」は悔しくも楽しく、やっぱり勝てないのでありました(笑)。畜生!!「クーハンデルマスター」買ってやる!!

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すいません、どこ行っても「アクワイア」はやっちゃいます。だってやりたいって言われたんだもん!!しょうがないじゃん!!(言い訳)。初プレイの方もおられたのですが、その方が1位で自分が2位という絶妙な接待プレイ(嘘です真剣にやりました)になりました。気に入ってもらえたようでよかった!!

・ごいた

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第二部までに若干時間があったので、ごい牌で「ごいた」を。ごい牌はどこで遊んでも好評でございます。

・フレッシュフィッシュ

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第二部終了後は、さかもとさんプレゼンの「フレッシュフィッシュ」で遊びました。ご存知フリードマン・フリーゼのゲームで、「F」で緑箱なわけです。
 
今回遊んだのは、最近発売された新版なのですが、さかもとさんが大プッシュされていたのは旧版のルールでした(新版のコンポーネントで旧版も遊べる)。市場を表すボードの上に魚、ソーダ、アイスキャンディ、チーズの4つの商品を配送するトラックがランダムに置かれます。各プレイヤーは、それぞれの商品を販売する自分の店をボードの上に配置していき、トラックと店の距離をなるべく近くした方が高い得点になる、というゲームなのですが、問題になるのが「距離」とは何か。単なる直線距離ではなくて、店とトラックをつなぐ道路の距離なんですね。だから、ブロックはすぐ隣なのに延々大回りする道路でしかつながっていないと高得点は望めないわけです。
 
さらに面白いのが、道路は、プレイヤーが敷くのでもあらかじめ敷かれているのでもなく、「ルールに従って自動的に敷かれていく」というもの。具体的には「すべての道路はつながっていなくてはならない」「店に囲まれて進入できないスペースが存在してはいけない」という二つ。これだけで、皆が自分の店やノミの市のタイルを配置していくだけで、自動的に道のタイルが配置されていくのです(プレイヤーがチェックして置いていくのではありますが)。まったくもってロジカルで、パズルチックでした。ニコリのパズル「ぬりかべ」で黒マスを伸ばしていく感覚、と言えばわかる人にはわかりやすいかと。
 
かなり人を選ぶのは間違いないのですが、パズル好きにはお進めのゲームでした。仕組みを理解したところでやっとだったので、また遊んでみたいなあ。

・ナショナルエコノミー

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手持ちの労働者(最初は二人)を駆使して、色々な建物を建設して得点を稼いでいくワーカープレイスメントタイプ。労働者を配置する仕事場は、アグリコラのようにラウンンドが進む度に増えていきます。建物の建設はサンファンのように手持ちカードをコストとして支払うことで建てられます。建設した人専用の労働者配置場所ですが、売却することで公共の施設に早変り。労働者に支払うコストが、人数の増加とラウンドの進行によって増えていくので、懐具合との相談で建物を売却する必要も往々にしてあるため、公共施設がガンガン増えていくのは面白かったですね。
 
もう一つ特徴的なのが、「銀行」と「家計」という二つの金融市場(?)の存在です。建物の売却益は銀行から支払われるのですが、労働者に対する報酬を支払った賃金は、銀行に戻るのではなく、「家計」という別な場所にプールされます。公共施設の中には手札を捨てることでこの「家計」から資金を得ることができるものがあるので、「家計」に流通する資金の量をコントロールすることも重要だったりします。もっとも、今回のプレイでは全員が建物を建てては売り払って金にするという自転車創業っぷりだったので、公共施設が増えまくる、家計には金余り、というプレイではありました。
 
プレイ感も良く、これも何度も遊びたくなる良ゲームですね。内容もさることながら、手札の一種である「消費財」というカード。一番大量にあるカードなのですが、なぜか全てバナナ。しかも、一枚一枚のバナナが全て違う写真を使っており、フレーバーテキストもそれぞれ異なるという無駄な凝り様。いやあ、好きです、こういうこだわり。

といったあたりで20時を過ぎ、お開きとなったのでありました。 終了後は有志でGaming Bar UNLOCKに繰り出してまたまたゲームで遊びまくる、というこれまたゲーム三昧の一日でした。
 
みなさんお気に入りのゲームはいろいろとあるかとは思いますが、それについて「プレゼンテーションする」という機会はなかなかないでしょう。その熱いプレゼンテーションを聞いた後に、そのゲームで遊べるというのは非常に面白い体験でした。そういう意味では貴重なイベントなので、また是非開催していただきたいものです。主催のきゅんさん、超イケメン!!