ブルーストーン採掘場

ボードゲームやらなんやかんや。

入院の日々 第9話『バラシクロビル 500ア』

1月9日(日)
6時9分起床。朝の血糖値は102。問題ないですね。

8時頃、いそいそと朝食をいただくと恒例のお薬タイム。初日から飲んでいた抗ヘルペス剤のバラシクロビルは今日の朝分で飲み切り、終了となりました。顔面神経麻痺には原因にいくつか種類があり、その一つが帯状疱疹ウイルス。もしこれが原因だとわりとやっかいで、重症化しやすく完治率もよくない部類に入るとのことで、その対処で飲んでいたわけですね。幸い初期からさほど悪化するわけでもなかったので、このままおしまいにできる模様。ステロイドの点滴はまだもうちょっと続くんじゃ。

 

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さらば、そしてありがとう。

今日は日曜だし診察はお休み。朝食からそのまま点滴の流れで、大人しくメールのチェックなどしているとなにやら腕周りが冷たい気がする。左腕を見ると、なんと点滴の液が漏れてしみ出している。こりゃ冷たいわけだ。とりあえず漏れていたのをティッシュで拭い、しばらく様子を見る。ああ、まだ漏れてきますな。これはナースコールですね。

すぐに看護師さんが来てくれて様子を見てくれる。「ああ、漏れてますね。1箇所に刺しておくのは基本的に7日までなので、そろそろ別の所に刺しましょう」と、刺しなおすことになった。そうか、もうそんなにこの針刺してたのね。そりゃずれたりもするだろう。ちなみに病室は外科病棟の4人部屋なのでありますが、割と入れかわりが頻繁で気がついたら部屋で一番の古株なんじゃないですかね。だから何だと言われると困りますが(笑)。そうこうしているうちに手首近くに再度針の装着完了。予定では点滴は11日までのはず。もうちょっとだけがんばってくれたまえ。

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お見苦しくてすいません。

と舌の根も乾かぬうち、終了した点滴をはずそうとしたら最後の注入で再度の漏れが判明。今回は外には漏れず、針の周囲の皮膚がぷっくり膨れました。仕方ないのでまた一回針をはずして、明日また刺すことになりましたとさ。「結構いい血管だったんですけどねえ~」と看護師さんは残念そうでした(笑)。しかし、久々に針の刺さってない腕は気楽に動かせてよかったですよ?


リハビリ担当のAさん、昨日今日はお休み。今日は初めてお世話になる男性療法士が午後に来てくれました。そしてこの人がまあ、褒める褒める。「はい、じゃあ鼻を上に動かしてみてください。上手い!最高に上手いです!すごいなあ」って褒められ方をするのが面白くてたまらなかったです、ハイ。それにしても皆さん三者三様でそれぞれのスタイルを持って仕事されてるんだなあ、というのがよく分かります。自分でのマッサージについてもやり方や頻度についてアドバイスいただき、ありがとうございました。機能回復目指してがんばりますよ。

この日の寝る前血糖値は143でした。コンスタントに200切ってますね。よっしゃ。

 

予告

補給線を断たれれば、部隊の命運は尽きる。コロナという巨大な敵は、面会という補給物資を容赦なく叩き潰した。絶望の淵に断たされた患者達。しかし、その前にはまだ一筋の細い線が光っていた。蜘蛛の糸を手繰って届けられた一冊の本。それには、薄さに反した熱い情熱が滾っているのだった。まだ、負けるわけにはいかない。キリコの胸に、反撃の炎がくすぶる。

次回、『熱量』。真っ白な灰となって燃え尽きるまで。